骨盤の関節の可動性
骨盤は、腸骨・恥骨・坐骨が一つになった左右の寛骨と、仙骨・尾骨によって出来ています。
骨盤は左右の仙腸関節(図の1,2)と恥骨結合(図の3)でそれぞれが関節となって結合しています。
特に腰痛を訴える方の中には、骨盤の関節の仙腸関節(図の1,2)が可動性亢進の状態になっていることがあります。 可動性亢進の状態とは関節が緩くなりすぎている状態ですので、骨盤が安定しなくなります。 足首の捻挫のような状態が骨盤に起きたものと考えれば良いと思います。
可動性が亢進した場合の症状
安定しない骨盤を支えるために、骨盤の関節が亢進状態でなければ、緊張する必要がない筋肉まで緊張することがあります。 このときに、コリ感やだるさ、痛みなどを感じることがあります。
可動性が亢進している関節は動きやすくなっているため、 歩行や軽い運動でも骨盤の関節が大きく動かされてしまい、体には負担となり痛みが出ることがあります。
可動性が亢進した場合の対処
骨盤の可動性が亢進するというのは、骨盤そのものに衝撃を受けたり出産によるもの以外に、 腰椎や股関節など、骨盤の近辺にある他の関節の可動性の減少(動きが悪い状態)によるものもあります。 可動性の少ない関節の分まで骨盤が動くことによって、トータルとして全体の動ける量を保っているのです。
可動性の減少している関節はカイロプラクティックによって可動性を取り戻すことが必要です。 可動性の亢進している関節に対しては、基本的には固定して靭帯が安定するのを待つことが必要になります。
骨盤ベルトを用いた固定
可動性が亢進した骨盤を安定させるには、骨盤ベルトを用います。
ベルトを締める位置は骨盤の前にある骨の出ている部分と、
大腿骨の飛び出ている部分(大転子)の中間(図の赤い線の位置)が、ベルトの中心になるような位置が最も安定します。
幅の広い一般的な骨盤ベルト
の場合、ベルトの下端が大腿骨の飛び出ている部分(大転子)にかかるくらいの位置になります。
誤った装着位置
このような位置は骨盤を固定することができず、ベルトの効果を発揮できません。
骨盤の上のほうを締めると、骨盤の構造上テコの原理により仙腸関節下部が逆に開いてしまいます。
ウェストの位置で締めるのは腹圧を高めたい場合におこなうサポートで、
骨盤の可動性亢進に対しては意味を成しません。
骨盤ベルトの選び方
骨盤ベルトは特に高価なものを買う必要はありません。
ただ、どうしても幅の広いものですと大腿骨に被りますので、座ったときにベルトが邪魔になります。
そこで、幅の狭いものを探したところ、
コウノエベルト DAT8505 BLK M
というものを見つけました。
これは本来スポーツ用品のようで一般の骨盤ベルトよりも高価ですが、当院でも購入して試してみたところ、
骨盤の可動性亢進対策にも使え、装着中も違和感がありません。
ベルトの幅が狭いので、座ったときや歩行時も邪魔になりません。
サイズが3種類あるのですが、骨盤周りの寸法でメーカー推奨の寸法は下記のようになります。
- M:84〜96cm
コウノエベルト DAT8505 BLK M
- L:94〜106cm
コウノエベルト DAT8505 BLK L
- O:104〜116cm
コウノエベルト DAT8505 BLK O
スポーツ用として用いる場合の寸法で、かなりきつく締めることを想定しているようですので、 迷ったら1サイズ大きいものを買うほうが良いでしょう。
腰痛の全てが骨盤の可動性の亢進によるものではありません。 骨盤ベルトは製品の使用上の注意を守ってお使いください。
